5月12日の夜、渋谷にある「タワーのアワー」でメイク会が開かれました。
会は“ゆりきゃん”さん主催の「the after cancer」。
がんを人生の中心に置かず、「私」を主語に生きることを応援するコミュニティです。
その定期イベント「Afcan Lab」の第2回として企画されたこの日のテーマは、メイク。
参加者5名とゆりきゃんさん、そして講師として参加した私の、合計7名で夜の時間を過ごしました。

会場となった「タワーのアワー」は、渋谷サクラステージ7階にあるウェルネス系のワーカーズラウンジです。
ペールピンクとグリーンを基調とした空間は、天井から植物が垂れ下がり、柔らかい照明に包まれています。
仕事帰りに立ち寄ったような気軽さがありながら、どこか気持ちがスッと落ち着く場所でした。
“がんの治療後を楽しく生きる”というテーマを扱う会の場所として、この空間の選択はとても自然に感じられました。
この日のレクチャーのテーマは、チーク。
アピアランスケアというと、特別な知識や技術が必要なもののように思われがちです。
でも実際には、チーク一つで顔色の印象はずいぶん変わります。
治療中や体調が優れないとき、顔色が青白く見えたり、くすんで見えることがあります。
そんなときにチークを頬にのせると、血流があるように見える自然な赤みが加わり、表情が明るくなります。
立体感も生まれ、のっぺりした印象がやわらぎます。

この日用意したのは、パウダー、クリーム、リキッド、スティックと、異なる質感のチーク。
参加者の方々にとって意外だったのは、チークにこれほど多くの種類があることだったよう。
それぞれ手に取りながら、テクスチャーの違いや肌へのなじみ方を確認していただきました。
乾燥が気になる肌にはクリームタイプが馴染みやすく、サラッと仕上げたいときはパウダーが使いやすい。
こうした選択肢を知るだけで、日々のメイクの入り口がぐっと広がります。
塗り方にもポイントがあります。
ブラシでこすらず、薄めから始めて垂直にポンポンと重ねること。
肝斑やシミが目立って見えることを防ぐためにも、やさしく重ねる塗り方が基本です。
笑ったときに高くなる頬の位置に、目尻と小鼻のワキをそれぞれ指一本分あけながらのせると、自然で立体的な仕上がりになります。
色はアプリコット系が幅広い肌色に馴染みやすく、がん治療やエイジングで肌の変化があっても取り入れやすい選択肢です。

外見ケアは、やらなければならないものではありません。
でも、選択肢として持っておくことが、ある日の自分の気持ちを少し軽くすることがあります。
鏡を見たときに「今日もいける」と思える瞬間が生まれることがある。
チークはその小さなきっかけになり得るツールです。
「がんをもっとカジュアルに」というAfcan Labのコンセプトは、美容とアピアランスケアが自然に交わる場として、この夜の会場によく合っていました。
Afcan Lab vol.2 メイク会
日時:2025年5月12日(火)18:00〜19:30
会場:SHIBUYAウェルセンター タワーのアワー(渋谷サクラステージ7F)
主催:The After Cancer
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